BHS実務原則

Principle of practice

For Brennan Healing Science Practitioners

バーバラ・ブレナン・ヒーリング・サイエンスプラクティショナーの実務原則

バーバラ・ブレナン・スクール・オブ・ヒーリングの教師たちにより採用―2003年3月3日

 

序文

 実務原則は、ブレナン・ヒーリング・サイエンス・プラクティショナー(以下BHSプラクティショナー)がヒーリング・セッションを行う際のガイドラインであり、また一般の人がヒーラーを選ぶ際、実りのある関係を持てるヒーラーを選択する指針となるように定められています。

 The Barbara Brennan School of Healing(以下BBSH)の4年間のプロフェッショナル・スタディーのプログラムの卒業生として、BHSプラクティショナーは、自己改革の体験、ハンズ・オン・ヒーリングのテクニック、プロとしての実践、クリエイティブアート、統合的なケア、身体と精神のつながりについて認識し習得するための集中的なプログラムを修了しています。

 BHSプラクティショナーとしての最優先の目的は、適切で、誠意、思慮のある心構えを持ってクライアントそれぞれの独自なヒーリングの道のりを援助していくことです。そしてBHSプラクティショナーは親身になってクライアントのヒーリングや自己改革の過程に合った、安全な環境を整え、人生に確信が持てるよう導いていくことに努めています。広い意味で、BHSプラクティショナーはその知識や人間の精神の向上を支援するトレーニングを地域や世界への貢献のために応用しているのです。

 クライアントとのセッションにおいて、BHSプラクティショナーはクライアントの状態や必要性に応じて、自らの能力、技能による様々なスキルやヒーリングの方法を組み合わせ取り入れることがあります。どれだけルールを作っても、BHSプラクティショナーが直面する全ての状況に対応するルールを作ることは不可能です。したがって、後述の実務原則では、一般、または一時的なクライアントとの関係において、BHSプラクティショナーが明確にすべき意図と認識の重要な側面を提示しています。

 

意図、誠意、プロとしての責任感

  1. BHSプラクティショナーは、クライアントの健康、繁栄、スピリチュアルなヒーリングのためにトレーニングの知識、スキル、意図を活用するように努めなくてはなりません。
  2. BHSプラクティショナーは各自のトレーニングの経験や能力に相応するサービスを提供し、もし他の治療が適当、または必要であると判断した場合は他のヒーラーや医療関係者に紹介しなくてはなりません。
  3. BHSプラクティショナーは他の者からの指導、コンサルタント、生涯教育などで常に自分の業務の分野の知識を最新に保ち、さらにその知識を活用できるようにしておかなくてはなりません。
  4. BHSプラクティショナーは、治療の提案、約束、診断をしてはならず、薬の処方もすることはできません(そのような処置のできる資格を持っている者を除く)。さらに病気の治療法や回復を約束してはいけません。

 

 

患者とのコミュニケーションとプロとしての境界線

  1. BHSプラクティショナーはセッションを始める前にセッションについての一般的な概要、料金や請求方法、BHSプラクティショナーとしての規則、手順について明確、性格、正直にクライアントに伝えなければなりません。
  2. BHSプラクティショナーは、プロとしてクライアントとの境界線を守らなくてはなりません。そしてクライアントとBHSプラクティショナーとの間の認識と立場の違いを細部まで把握し、プロとして働いている期間やその後、BHSプラクティショナーの利益や自己の満足感のために立場を悪用してはいけません。さらにBHSプラクティショナーに依存しすぎる状態にならないように気をつけなくてはなりません。
  3. BHSプラクティショナーは、クライアントと恋愛関係または性的関係を持ったり、関係を持ちかけたり、始めたりしてはなりません。BHSプラクティショナーは、クライアントに性的関係の誘惑、肉体的または口頭の如何に関わらず、セクシュアルハラスメントやその他の人に嫌がられるような行為、人を不快にする行為、敵対心をもつような環境、安全でないヒーリングの環境を作ることに関わってはいけません。そしてBHSプラクティショナーはクライアントとしての関係が終了してから2年以内にそのクライアントと性的関係を持ってはいけません。ただし2年後に元クライアントに危害を加えたり営利目的で利用することがなく、適切な監視の元で誠意をもって決断した場合、その限りではありません。
  4. BHSプラクティショナーは自己の目的と異なる可能性のある場合や、クライアントや元クライアントと二重または多重関係になることを事前に避けなければなりません。

 

患者とそのコミュニティーに敬意を払う

  1. BHSプラクティショナーはクライアントの基本的な威厳、価値、自己の旅路を年齢、性別、人種、民族性、国籍、宗教、性的指向、障害のうむ、言語、社会的地位の違いに関わらず尊重しなければなりません。そしてBHSプラクティショナーは、文化、個人、役割の違いを敏感に察するように努力しなくてはなりません。
  2. BHSプラクティショナーは各クライアントが自分と違う価値観、態度、信念、意見を持つ権利があることを尊重しなくてはなりません。そしてBHSプラクティショナーはたとえBHSプラクティショナーがクライアントにとって最良の方法であると判断したなあいでも、その行動や信念を押し付けたり、強制することはできません。BHSプラクティショナーはクライアントが人生の選択を学ぶことやその選択によって起こる結果を考えることを通じてクライアント自身に力を与えること、自己決定、自己改革のプロセスを支援しなくてはなりません。
  3. BHSプラクティショナーはヒーリングの威厳を保ち、クライアントにBHSプラクティショナーが属する地域社会に、国際社会における神聖な人類の心に、プロとしてのヒーリングを提供する役割を認識しなくてはいけません。

 

患者への守秘義務

  1. BHSプラクティショナーは名前や個人情報を含むクライアントの秘密、記録を他者に漏らしてはいけません。しかし次のような場合を除きます:(A)クライアントが許可した場合、(B)BHSプラクティショナーがプロとして管理する際、クライアントが匿名であり管理する目的を遂行するために必要である場合、(C)クライアントや他の者に明白に危険が切迫しており、情報の公開が必要な場合、(D)法律によって定められている場合、(E)BHSプラクティショナーがクライアントの訴えにより民事または刑事訴訟、懲戒処分の被告人となった場合(その場合、クライアントの個人情報はその手続きによってのみ公開されます。)
  2. クライアントからの書面による要請や承認、道義新に沿った場合やBHSプラクティショナーの能力のレベルに「より、BHSプラクティショナーがプロとして判断し、クライアントの他のヒーラー、セラピスト、医者、スピリチュアルな師と、クライアントにとって最大限に有益となるよう相談することもあります。

 

BHSプラクティショナーの自己責任、福利、サービスの終了

  1. BHSプラクティショナーは自分自身をケアし、継続的にパーソナル・ヒーリングに努力を投じ、そしてこの努力がクライアントのヒーリングの鍵であることを認識しなくてはなりません。
  2. BHSプラクティショナーは定期的に能力のある他の専門家と個人のスーパービジョン・セッションを行わなくてはなりません。そしてBHSプラクティショナーはクライアントとの関係に障害が起こるのを防ぐために、未解決の個人的な問題、逆転移、感情的な反応などのサインを見逃さないように注意を怠らず、必ず必要であれば他の専門家の援助を得る義務があります。
  3. BHSプラクティショナーは酒気帯び、または薬剤や薬物の影響があり、クライアントとの関係に障害が起こり得る状況である場合、セッションを行ってはいけません。
  4. BHSプラクティショナーはクライアントにセッションの必要がなくなり、これ以上続けてもクライアントに有益にならないと判断した際、セッションを終了します。BHSプラクティショナーの身体的または精神的な病気、未解決な個人の問題によりセッションを終了することが望ましいとされた場合は終了することができます。BHSプラクティショナーは金銭的な事情のみでクライアントとのセッションを続けてはいけませんが、クライアントに支払い能力がない場合や、払う意思のない場合はセッションを終了することができます。可能であればセッションを終了する前にBHSプラクティショナーはセッションを終了する正当な理由を伝え、他のプロのサービスを探す手助けをします。